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2009年03月07日

MOX、資源安保の柱

MOX、資源安保の柱 初のプルサーマル 九電実施

フジサンケイ ビジネスアイ(2009/03/07)


 九州電力は6日、今秋から玄海原子力発電所3号機(佐賀県玄海町)で、MOX燃料(混合酸化物燃料)を使って発電するプルサーマルを開始すると発表した。使用済み燃料を再利用するプルサーマルは、日本の電力会社で初めて。九電に続き中部電力と四国電力も実施する計画。資源小国の日本がエネルギー資源の安定確保を図るうえでは、核燃料サイクルの確立が不可欠。今回のプルサーマルは、この実現に向けて大きく前進したと言えそうだ。

 ≪ウラン1~2割節減≫

 プルサーマルは、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランを混合してつくったMOX燃料を、原発の燃料として使う発電方法。フランスやドイツなどではすでに実用化されている。日本でも東京電力や関西電力が先行してプルサーマル実施を目指したが、MOX燃料製造時のデータ改竄(かいざ
ん)などが発覚し、頓挫していた。

 だが、原油価格の高騰への対応や地球暖化防止の観点から、発電時に二酸化炭素(CO2)を排出しない原発が世界的に再評価される中、ウラン燃料を含めてエネルギー資源を輸入に頼る日本には「ウラン燃料の再利用が必要」(森詳介・電気事業連合会会長)との声が高まっている。

 “純国産資源”となる使用済み燃料を利用すれば、ウラン燃料が1~2割程度節減でき、日本の資源戦略上、大きな意味を持つことになるためだ。これをうけて九州、中部、四国の3電力は、プルサーマルの実現を目指し、処理を依頼したフランスから日本へのMOX燃料の輸送を共同で開始していた。

 各社は年1回程度行う定期検査に合わせて、プルサーマルを計画する原発に、MOX燃料を装填する。今年8月に定検時期を迎える九電は日本初の試みとして、10月下旬にも試運転を開始し、順調に進めば11月中旬に通常運転に入る。

 3社に続いて北海道電力も今月5日、泊原発(北海道泊村)3号機でのプルサーマル実施の地元了解を得ており、国の審査を経て2010年度末までの実施を目指す。

 ≪鍵はサイクル構築≫

 ただ、電力業界が目標とする10年度までに16~18基での実施には黄信号がともる。Jパワー(電源開発)が建設中の燃料すべてをMOX燃料とする大間原発(青森県大間町)の運転開始時期が14年11月にずれ込んでいるほか、東電も新潟県中越沖地震の影響で柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)の全号機が停止しているなどのため。

 現時点で地元了解が得られているのは6原発7基だけにとどまる。電力業界は「(目標達成に)不退転の決意で臨む」(森会長)考えだが、先行きに不透明感が漂う。

 核燃料サイクル構築にも課題が多い。再処理後に出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場候補地が未定なうえ、使用済み燃料再処理拠点として青森県六ケ所村に建設された再処理工場もトラブル続きで、本格操業が大幅に遅れている。プルサーマルに見込みが立ったものの、核燃料サイクルの実現という点では、「緒に就いた段階」というのが実態のようだ。(橋本亮)




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Posted by 昏君 at 09:51│Comments(0)玄海町
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