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東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)
被災者をNPOとつないで支える合同プロジェクト


2009年03月08日

原子力人材育成プログラム

 私の町にプルサーマルがやって来ます。既にMOX燃料は日本に向けてフランスを出港し、日一日と我が町に近づいて来ています。待った無しの状況です。
 その上、回らない国内の核燃料サイクルのお陰で、中間貯蔵施設のオマケ付きです。

何と言う事でしょうか!


 私の町に原子力発電所の建設が始まったのは、私が中学生の頃でした。父も土木建設の孫請け会社に一作業員として働きに出ていました。その頃の私にとって原発は、「はー、そうなのか」と言う程度の漠然としたものでした。

 月日は流れ高校を卒業して、何の因果か一時期役場に勤めていました。その頃が町の原発反対運動のピーク期だったようです。当時、九州で二番目に古い役場庁舎に多くの反対派住民が押しかけ、庁舎内は大騒ぎでした。その時になって初めて、原子力の問題を真剣に考え始めた気がします。
 しかし、その反対運動も発電所立地に伴う莫大な交付金や補助金に押され、いつの間にか雲散霧消していきました。本当に慣れとは怖い物で、私自身もいつの間にか現状が当たり前となり、原発を単なる風景と捉えるようになっていました。

 その後、役場を辞め建設会社に技術者として勤め、そこも退社し、今は実家の農業に従事する側ら、県の情報化推進などの活動をやって毎日を何となく過ごしてきました。それが今回の騒動で、否応なく原子力の事を考え直さねばならなくなりまいた。
 
 冷静に考えて最終的プルサーマルも中間貯蔵施設も受け入れる事になる気がします。状況において県も町も、どんなに反対運動が有ろうと、国の要請を最後まで拒否する気構え無さそうだからです。
 特に長期貯蔵、下手すれば最終処分地にもなるかも知れない中間貯蔵施設は、非常に不安なものではありますが、恐らく他の受け入れ先は見つからない気がします。誰だってこんな危険なもの欲しく有りません。結局、地元が被るしかない事になってしまう気がします。

 事ここに至れば、「毒を喰らわば皿まで」の境地でしょうか。そうなれならば、国や電力会社から安全管理に関する可能な限りの要望を引き出す事が肝要です。
 ここで私には特に気になる事が有ります。臨界事故や電力会社のトラブル隠しなど原子力をめぐるイメージの悪化もあって、学生の“原子力離れ”に歯止めがかからない事です。原発など原子力関連業界が人材の確保を迫られています。いくら万全の対策が取りたくても、人材がいなくては対応がおぼつきません。 これは忌々しき事態です。

 国はこれに対応するために「原子力人材育成プログラム」を、2007年度から文部科学省経済産業省が連携して公募事業を行っています。公募に応じた大学及び高等専門学校における原子力の人材育成の充実を図っています。
 平成21年度の公募も始まったようで、将来の原子力の安全を担う人材が育ってくれる事を切望して止みません。

原子力人材育成プログラム




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Posted by 昏君 at 19:50│Comments(0)玄海町
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